遺言の効果と種類|自筆証書遺言・公正証書遺言の違い
- らくだ行政書士おふぃす

- 1 日前
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「遺言を書いた方がよい」と聞いても、実際にどのような効果があり、どの種類を選べばよいのか分からないという方は多いのではないでしょうか。
遺言は、亡くなった後の財産の分け方を示すだけのものではありません。家族間の話合いの負担を減らし、自分の意思を法的な形で残すための大切な手段です。
この記事では、遺言によってできること、遺言の主な種類、それぞれのメリット・注意点をわかりやすく解説します。

遺言とは
遺言とは、自分が亡くなった後の財産の承継などについて、生前の最終意思を残すものです。法律上の効力を生じさせるためには、民法で定められた方式に従って作成しなければなりません。
家族に宛てた手紙やエンディングノートにも大切な意味がありますが、それだけでは通常、遺産の分け方について遺言と同じ法的効力は生じません。
また、遺言は遺言者が亡くなった時に効力が生じます。作成後も、遺言能力がある限り、原則としていつでも撤回や作り直しができます。
遺言によって期待できる主な効果
1. 財産を誰に、どのように承継させるか指定できる
遺言では、特定の相続人に特定の財産を相続させたり、法定相続分と異なる割合を指定したりできます。相続人以外の人や団体へ財産を遺贈することも可能です。
例えば、「自宅は同居している長男に相続させる」「預貯金の一部を世話になった人に遺贈する」といった意思を形にできます。
2. 遺産分割をめぐる負担やトラブルを減らせる
遺言がない場合、相続人全員で遺産分割協議を行うことが一般的です。相続人が多い場合、遠方に住んでいる場合、家族関係が複雑な場合には、話合いがまとまりにくくなることがあります。
分け方を具体的に指定した遺言があれば、相続人の判断や話合いの負担を軽くし、手続きを進めやすくする効果が期待できます。
3. 相続人以外にも財産を残せる
内縁の配偶者、長年介護をしてくれた親族、友人などは、法律上の相続人でなければ原則として財産を相続しません。遺言による遺贈を利用すれば、こうした方にも財産を残すことができます。
4. 遺言執行者を指定できる
遺言執行者とは、遺言の内容を実現するために必要な手続きを行う人です。遺言であらかじめ指定しておけば、預貯金の解約や名義変更などを進める役割が明確になり、相続手続きが円滑になることが期待できます。
5. 身分関係などについて意思を残せる
遺言では、財産に関することだけでなく、子の認知、未成年後見人の指定、相続人の廃除やその取消しなど、法律で認められた事項について意思を残せる場合があります。
一方で、葬儀の方法や家族への感謝などは、書いてはいけないわけではありませんが、原則として法的な強制力を持つ遺言事項ではありません。法的な内容と「付言事項」とを分けて整理すると、意思が伝わりやすくなります。
遺言にも限界がある
遺言を書けば、どのような内容でも必ずそのまま実現するわけではありません。特に注意したいのが、兄弟姉妹以外の一定の相続人に保障される「遺留分」です。
遺留分を侵害する内容の遺言も直ちに無効になるわけではありませんが、侵害された相続人から遺留分侵害額に相当する金銭の請求を受ける可能性があります。
また、財産の内容や相手を特定できない記載、法律上の方式を欠く遺言、遺言能力がない状態で作られた遺言などは、無効や紛争の原因となるおそれがあります。
遺言の主な種類
民法上の普通方式の遺言には、「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3種類があります。実務では、自筆証書遺言と公正証書遺言が主に利用されています。
1. 自筆証書遺言
遺言者が原則として遺言書の全文、日付、氏名を自書し、押印して作成する方法です。紙と筆記具があれば作成でき、費用を抑えやすい点が特徴です。
財産目録については、パソコンで作成した書面や通帳の写しなどを添付できますが、その各ページに署名と押印が必要です。本文は原則として自書しなければなりません。
メリット:自分で作成でき、費用を抑えやすい
注意点:方式の不備、内容の曖昧さ、紛失・改ざん、発見されないリスクがあり、家庭裁判所による検認が必要
法務局の遺言書保管制度を利用すれば、紛失や改ざんの防止につながり、相続開始後の家庭裁判所による検認も不要
2. 公正証書遺言
遺言者が公証人に遺言内容を伝え、公証人が公正証書として作成する方法です。原則として証人2人以上の立会いが必要です。
財産が多い場合、相続関係が複雑な場合、遺言内容を確実に実現したい場合には、公正証書遺言が有力な選択肢となります。
メリット:法律の専門家である公証人が関与するため、方式不備による無効のリスクを抑えやすい
メリット:原本が公証役場に保管され、紛失や改ざんの心配が少ない
メリット:家庭裁判所の検認が不要
注意点:公証人手数料や証人の手配が必要で、準備にも一定の時間がかかる
3. 秘密証書遺言
遺言の内容を秘密にしたまま封印し、公証人と証人2人以上の前で、自分の遺言書であることを確認してもらう方法です。本文は自書でなくても構いません。
秘密証書遺言は制度として用意されていますが、内容の安全性と保管上の問題から、実務上は利用が多い方法ではありません。
メリット:遺言内容を秘密にしたまま、遺言書の存在を公証してもらえる
注意点:公証人は内容を確認しないため、内容や方式の不備で無効となる可能性がある
注意点:原本は自分で保管する必要があり、相続開始後は家庭裁判所の検認が必要
どの方式を選べばよいか
手軽さを重視するなら自筆証書遺言、確実性を重視するなら公正証書遺言が基本的な選択肢になります。ただし、どちらが適しているかは、財産の種類、家族関係、健康状態、遺言を作る目的によって異なります。
次のような場合は、特に専門家へ相談しながら作成することをおすすめします。
子どもがいない夫婦
再婚しており、前婚の子がいる
相続人以外の人に財産を残したい
特定の相続人に多く財産を残したい
不動産や事業用財産がある
相続人同士の関係に不安がある
遺言執行者を指定して、手続きを円滑に進めたい
遺言書作成で悩んだら「らくだ行政書士おふぃす」へ
遺言書は「書いて終わり」ではなく、将来の状況変化や手続きまで見据えて作成することが不可欠です。また、自筆証書と公正証書のどちらを選ぶべきかは、ご家庭の事情によって大きく異なります。
当事務所では、以下の手続きをトータルでサポートいたします。
戸籍収集による推定相続人の確定
財産調査・財産目録の作成
遺言書原案の作成
公証役場(公証人)との協議・調整(公正証書遺言の場合)
「自分には遺言が必要なのか」「自筆証書遺言と公正証書遺言のどちらがよいのか」といった段階からでもご相談いただけます。ご本人の希望とご家族の状況を丁寧に確認し、将来の手続きまで見据えた形をご提案します。

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