空き家を活用する方法と私の体験談による実家の売却処分
- らくだ行政書士おふぃす

- 7月30日
- 読了時間: 7分
更新日:7月31日
誰も住まなくなった実家の処分や利活用は、多くの人にとって大きな悩みの種です。前回のブログ記事「相続時の実家片づけ(遺品整理) 私の経験から学んだポイントとは」では、遺品整理の実体験をもとに片づけのポイントを紹介しました。今回はその続きとして、実家の処分(実家じまい)や空き家の活用方法について、私自身が空き家専門業者に売却した経験を交えながら、具体的な可能性を解説します。

空き家問題の現状と実家処分の必要性
日本では高齢化と人口減少に伴い、空き家が増加しています。総務省の調査によると、全国の空き家数は約840万戸にのぼり、今後も増加傾向が続くと予想されています。実家が空き家になると、管理の手間や固定資産税の負担、近隣トラブルのリスクも生じます。
私が選んだ空き家専門業者への売却体験
私の実家の状況
実家は築40年以上の古い木造住宅で接道に問題がありました。
田舎で交通不便地域なのに敷地内に駐車場もありませんでした。
建物自体はところどころに経年劣化はありましたが、リフォームすれば何とか使えるというレベルでした。
ただし、前回のブログのとおり、また害獣(アライグマ)が住み着くリスクもありましたので、そのままの状況にはしておけない状況でした。
また、解体するにしても、進入運搬路がかなり厳しい状況であったため、相当、割高になってしまう可能性がありました。
売却できないか検討
まずは、売却できないか検討することとし、ちょうど私の甥が不動産業に就いていましたので、相談してみました。
甥は、すぐに登記簿でいろいろ調べてくれて、できれば近隣の方に購入してもらうのが一番だと言うことでした。しかしながら、実家の土地はその近隣の方から分けてもらった土地でしたので、それは難しいだろうということになりました。
次に、地元でも空き家の買い取りに定評のある不動産業者(以下、A社)に声をかけました。
なかなか個性的な女性の営業の方でしたが、やはり接道部分がネックとのことで、所謂、私道のため、そこを共有名義として登記できれば買い取れるとのことでした。
さらにネットで、2、3社、査定を依頼しましたが、100万円支払えば引き取れる等、なかなか難しい状況でしたが、1社だけ買い取れるという空き家専門業者(以下、B社)が現れました。
売却決定
B社と条件や価格等で調整をしている中、A社の個性的な女性の営業の方のご紹介で個人で買い取りたいという方も現れました。
その方は投資又は息子さんの住居のために購入を検討しているとのことでしたが、駐車場がないことがネックになっていました。
ただ、他にも購入希望者がいるということは、B社との交渉では有利に働き、若干の価格上乗せをしてもらえました。
結局、個人売買は私も心配でしたので、B社に売却することに決定しました。
ちなみに、実家の建物には古い抵当権が設定されたままでしたが、抵当権抹消登記についても、交渉の末、B社の負担でやってもらうことになりました。
売却後はどうなった?
売却して約1ヶ月後、B社から売買が成立したと言うことで、登記完了証が送付されてきました。
その書類を見ると、外国人の会社が私の実家を購入したようでした。
ネットでも私の実家が売りに出されている広告が出ており、実際にどの程度で売買されたかは分かりませんが、それなりの金額で売りに出されていました。
私の実家のある町は、近年、外国人が急増しており、噂では町の人口の1割程度にも及ぶといいます。
おそらく、実家については、会社の社員寮として活用しているようで、時々、実家の近辺を車で通りかかると、洗濯物が干してある様子が見られます。
私の父母に対しては、何とも申し訳ない気持ちもありますが、うまく利活用してもらったということで、最終的には良かったと思っています。
実家の処分方法とそれぞれの特徴
空き家の処分には主に以下の方法があります。
売却
不動産業者や空き家専門業者に依頼して売却する方法です。
現金化できるため資産整理に有効です。ただし、築年数や立地によっては買い手がつきにくいこともあります。
また、民間業者で取り扱いが難しい物件でも、自治体が運営する「空き家バンク」に登録することで、移住希望者やDIY希望者などの買主が見つかるケースがあります。自治体によっては、売却やリフォーム、家財処分に対する補助金や助成金制度を設けているところもあるため、まずは実家のある市区町村の窓口やポータルサイトで支援策を確認してみるのがおすすめです。
賃貸活用
リフォームして賃貸物件として貸し出す方法です。
長期的な収入源になりますが、当該地域に需要があることが条件となります。
また、管理や修繕の手間がかかるため、きちんとコスト計算をする必要があります。
リノベーション・シェアハウス化
空き家を改装してシェアハウスや民泊に活用するケースも考えられます。
地域のニーズに合えば高い収益が期待できますが、初期投資が必要です。
寄付や譲渡
地域のNPOや自治体に寄付する方法もあります。
税制上の優遇が受けられる場合もありますが、条件が厳しいことがあります。
解体して土地活用
建物を解体し、土地を売却または駐車場などに活用する方法です。
建物の維持費を抑えられますが、解体費用がかかります。
なお、住宅の場合は解体すると、当該土地の固定資産税は住宅用地の軽減特例が適用されなくなるため、最大で約6倍に上がってしまう点に注意が必要です。
そのため、解体するタイミングや解体後の活用計画(売却の目処が立っているかなど)を慎重に検討することが大切です。
実家を相続した際の注意点
1.「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除(3,000万円特別控除)」
相続した空き家やその土地を売却した際、一定の条件(昭和56年5月31日以前の旧耐震基準の建物、耐震改修または解体後に売却するなど)を満たせば、譲渡所得(売却益)から最大3,000万円まで控除できる特例があります。
売却時の税負担を大幅に軽減できるため、適用条件や期限(相続発生から3年後の12月31日まで等)を事前に税理士や専門家に相談して確認しておくことが重要です。
2.固定資産税の住宅用地特例(更地化による増税)
住宅が建っている土地は「住宅用地の特例」により固定資産税が最大6分の一に減額されています。
建物を取り壊して更地にするとこの特例が外れ、固定資産税が最大で約6倍に跳ね上がるため、売却の目処が立ってから解体するなどのスケジュール調整が必要です。
3.「特定空家」または「管理不全空家」指定による増税リスク
放置されて倒壊の危険がある「特定空家」だけでなく、法改正により放置された「管理不全空家」に指定されて自治体から勧告を受けると、建物を壊していなくても固定資産税の住宅用地特例が解除されてしまいます。
「売らない・貸さない」場合でも、定期的な換気や草刈りなどの管理は欠かせません。
4.相続登記の義務化
2024年4月から相続登記が義務化されました。実家を相続したことを知った日から3年以内に登記を行わないと過料の対象となる可能性があります。
名義変更を行っていないと売却や賃貸の手続きをスムーズに進めることができません。
らくだ行政書士おふぃすでは相続に関する困りごとに総合的に対応します。
空き家の処分や活用は、単なる問題解決だけでなく、新しい価値を生み出すチャンスでもあります。私の実家売却の経験から言えるのは、早めに専門家に相談し、現実的な選択肢を検討することが大切だということです。空き家を放置せず、適切に処理することで、負担を減らし、地域や自分自身にとって有益な結果を得られます。
らくだ行政書士おふぃすでは、実家じまい等、相続に関する困りごとにも寄り添ってできるだけ対応します。
LINEやフォームでの事前相談は無料ですので、是非、お気軽にご相談ください。




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